グルメでは東京は世界のどこにも負けないかと思いきや、シンガポールも劣らずおいしいもの天国です。futariのシンガポールグルメ熱は冷めることをしらず、同僚に勧められたり口コミで評判が良いお店には、とことん足を運びます。そんな中で、これが自分で作れたら一生もん!と思い立ち、シンガポール料理を習える教室を探してみることにしたのです。
訪れた場所はシンガポール本島のど真ん中あたり、住宅街にあるRoselineさんのご自宅です。外観からは料理教室とは分からず住居にしか見えないため、本当にここで合っているかな・・・とおそるおそる訪ねました。にっこりと出迎えてくれたRoselineさんは写真で見ていた通りの上品なマダム。「Grandmothers’ Recipes」という料理本まで出版している張本人です。
こマダムの日のメインは、シンガポールで大人気のミーシアム。やや甘酸っぱいスープにビーフンのような細麺を入れた料理です。スパイスで誤魔化したわけではない深いコクのあるスープがどうやって作られるのか興味津津だったのですが、ここにて謎が解けました。
日本のスーパーでは見たことがない調味料がずらり登場。まずはDark Soya Sauce。日本の醤油とは違って、どろりと濃い感じです。それから、東南アジアでは欠かせない発酵食品であるShrimp Paste。八角に、アッサム(英語ではタマリンド)。使い方が分からないから、シンガポールのスーパーにおいてあっても、つい素通りしてしまっていたなあ。
そして調味料とは別に、おそらく旨味の肝となっているのが、エシャロット。みじん切りしてよーく炒めます。素材からの旨味がギュッと凝縮されていたら、そりゃあうまいに決まっていると妙に納得。
それから、こちらもシンガポールではどこでも見かけるデザート、タウスアン。漢字では「豆爽」と書きますが、日本のぜんざいのようなもの。白または緑豆を使用し、パンダンリーフと水とお砂糖で柔らかくなるまで煮込んで、中華揚げパンを浮かべます。これもホーカーやフードコートで食べたことは何度かあったけれど、あのほのかな香りはパンダンリーフだったのか。日本に帰ってしまったら恋しくなりそうです。
約3時間の料理教室は本当にあっという間。デモンストレーションのみの工程も比較的多くて、すこーし残念ではありましたが、本格的なシンガポール料理の作り方を一から学ぶことができ、futariとも大満足でした。料理を習ったというだけなのに、不思議とシンガポールという場所がグッと近くに感じられ、じわじわとその喜びが身にしみて感じられたのでした。